油文化

エクストラバージン・オリーブオイルの製造方法とは?

エクストラバージン・オリーブオイルの製造方法とは?

エクストラバージン・オリーブオイルは、オリーブの天然の果汁です。料理にも使えて、健康にもとてもいい特徴を持つ製品なのです。

その製造方法は、年月と共に大きく進化してきました。今でもその進化は続いていますが、ここでは現在のエクストラバージン・オリーブオイルの製造方法について見てみましょう。

オリーブの木とその果実の手入れ

エクストラバージン・オリーブオイルを作るとき、一年を通してオリーブの手入れをする必要があります。オリーブの収穫とエクストラバージン・オリーブオイルの製造は、前の年、一年を通して行われる全てのプロセスの最終段階なのです。その時期の気候と剪定などのオリーブの木の手入れは、いい果実、オリーブを育てるために必要不可欠なのです。

エステパ保護指定原産地呼称(DOP)に認定された土地では、完璧にサステナブルな生産システムを採用しています。それは、インテグレーテッド生産と有機生産です。それはオリーブの手入れと自然環境の正しい保護を保証するために基本となるものです:

  • 有機(エコロジー)生産
  • インテグレーテッド生産
técnico api supervisando estado de la aceituna
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オリーブの収穫

エクストラバージン・オリーブオイルの製造に重要な要素の一つは、オリーブの収穫です。高品質のエクストラバージン・オリーブオイルを搾油するために、オリーブの実がいい状態で搾油場に運ばれることが基本です。

エステパDOP に認定されたエクストラバージン・オリーブオイルを製造するために収穫されたオリーブは、以下の条件を満たしていなければなりません:

早摘みの収穫:緑か、緑から紫に色づき始めた頃に収穫されるオリーブであること。

オリーブの状態:健康で適切な熟度、きれいで傷のないオリーブであること。

振り落とす:オリーブは常に“振り落とし”によって、木から直接収穫されます。地面から採ったものは品質が劣り、エクストラバージン・オリーブオイルには使えません。

 

 

オリーブの収穫方法にはいくつかあります:

  • 棒でたたいて落とす:棒で枝をたたいて果実を落とす方法。エステパDOPでは、この方法は今ではあまり使われなくなってきています。
  • 振動式:機械を使って木全体に振動を与えて、実が捕集ネットに落ちるようにします。ネットの代わりに幹の周りに傘状のネットを使うこともあります。その場合は、収穫した実はそこから引き網に入ります。現在ではこの方法が最も主流です。作業時間も短くて速く、オリーブの状態を最適に保つことができるからです。

運搬と荷降ろし

収穫時と同じように、この作業もオリーブの実が傷ついたり、つぶれたり、破損したりしないように細心の注意を払って行われます。オリーブは収穫されたその日に採油場への運ばれます。このプロセスを素早く行うことが、最終的にできるオリーブオイルの品質を決めるのです。

採油場に到着したオリーブは、レーンにのせられ品種が違う実を取り除くなどの作業が行われます。エステパDOPとアソシエートしている採油場の熟練者と技術者たちは、ここで運ばれてきたオリーブの第一選別を行います。最高品質のエクストラバージン・オリーブオイルの製造に相応しい実を選ぶのです。

この時点からのプロセスをどれだけ適切に行ったか、それ次第で高品質のエクストラバージン・オリーブオイルができるかどうかが決まります。

オリーブの洗浄と軽量

オリーブが採油場に到着したら、まず混ざっている小枝や葉を取り除きます。

その後、採油場の熟練者たちが必要だと判断した場合は軽量前にさっと洗浄します。農家は何キロ納品したかを知らないので、搾油する前にオリーブの実の計量を行います。

粗砕(そさい)とすり潰し

その後、粗砕の移ります。これは、搾油するためにオリーブの実を粉砕するプロセスです。

エステパDOPに認定されている土地では、オイルのオリーブの細胞膜を破壊して搾油しやすくするために、ステンレス製のうすを使っています。

粗砕も、品質の劣化を避けるために収穫したその日に行われます。こうすることでのみ、高品質のエクストラバージン・オリーブオイルを作ることができるのです。

molturación de la aceituna

撹拌(かくはん)

続けて、粗砕されてペースト状になったオリーブを撹拌します。これはペースト状オリーブからできるだけ多くのオイルを採るためです。そして、この過程を行う際の温度が、オリーブオイルの質の高さにとって重要なポイントです。

エステパDOP が認定しているアソシエート事業体は、27度以下という低い温度で行います。

採油場には通常、撹拌機が数多くあります。この撹拌機は横長の半円筒型で、外側をお湯が循環していて、ペーストの温度を適温に保ちます。

ペースト状のオリーブは、撹拌機の中で回転する軸の周りを回ります。

ペースト状のオリーブを遠心分離機にかける

遠心分離機を使って、ペースト状のオリーブからオイルを分離させる段階です。オイル特有の密度と、植物性水分を含む固体物質の差を遠心分離の力で広げるのです。

この作業は、横長の遠心隔離機内で行われます。遠心分離機から出てくるオイルには種や果肉繊維などの微細の固体が含まれている可能性があるので、出口に振動式こしきを置いて取り除くようにしています。

液体を遠心分離機にかける

続けて、固体と植物性水分から分離させたオイルを、別の遠心分離機にかけます。これは、残っている可能性のある水分(湿気)や不純物を取り除いてオイルの純度を上げるためです。

デカンテーション

遠心分離工程を終えたら、デカンテーションに移ります。これは遠心分離機で取り除けなかった水分(湿気)や(オリーブの微細な果肉繊維などの)不純物を取り除くプロセスです。

オイルのデカンテーションとは、オイルを数時間休ませてオリーブの果実の微細な固体を沈殿させます。このプロセスは品質保証に大きく貢献しているのです。

decantación del aove

保管

最終的にオイルは、ボデガにあるステンレス製のタンクにいられて保管されます。タンクの容量は25000から250.000キロで、光や空気からオイルを守ります。ボデガの温度は15度から18度の間に保たれています。ボデガ内の状態はオイルの品質を取ってとても重要なのです。

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